1985年, 我が家にはテレビと電話機に掃除機も無かった. 必要ない物は要らないというのが大きな理由だけれど, 金銭的余裕がなかったのも本当のこと.
そのおかげで実にシンプルな生活に恵まれた時期ではあった.
掃除はどうやっていたのかと言えば, 昔はどの家にもあった長柄の箒でしていた.
ショートニング断ちをしようとスーパー・マーケットなどのパンを買わないと決めて2ヶ月になるが, その時にもう一つ始めたのが機械を使わないで掃除をすること. 取り合えずこの小さい奴で実行するしかなかったが.
心穏やかに無になって掃いていると, 案外ホコリは舞い上がらないことを発見した. 掃き集められたゴミを眼で確認するのはとても愉快なことだった.
しかし, チビ箒でいつまでも這いつくばっているわけにはいかない.
今さら超高性能フィルター装備に魅力が感じられないのだから”いっそ, 箒にするしかあるまい”と, やっと覚悟が決まる.
0 件のコメント:
コメントを投稿